ダブルスの試合を中心に見かけることの多いのがボレーミス。
ボレーはダブルスで高いウエイトを占めるものなので
試合で勝つなら安定させたいところ。
今回は元コーチがオススメする、ボレー安定への近道についてご紹介します。
【元コーチが伝えたい】テニス初心者がボレーを安定させるための5つのポイントボレーの重要性
ボレーはネットの近くで打つため大して練習しなくても入るから気にしてないという方
残念ながらそんなことはありません。
- ストロークでカッコよく攻めたい!
- エアケイみたいな強力なショットが欲しい!
実際に試合でそんなスペシャルなショットはしょっちゅう使いません。
というかできません。
プロだってそうそう滅多に打てません。
大事なのはミスをしないショットを常に続けて打てること。
加えて、チャンスで前に出てボレーで攻めきることが試合で勝つポイントになります。
これはダブルスでもシングルスでもです。
同じくらいの技術を持つ人と試合した時に、勝てる人というのはボレーで確実に点が取れる人。
個人的にはボレーが一番練習量が必要で、使うセンスが出るショットだと思います。
ボレーは駆け引きが大事
ボレーはただ来たボールを強く弾いて返球すればいいというものではありません。
特に中級者までに多いのですが、ボレーは強打しかできない人が非常に多い。
ボレーで点を取るのに必要なのは、1発で無理に決めようとしない駆け引き力です。
1球で決められる確率70%よりも、
1球目はオープンコートを作って2球目で決める確率90%で決められるボレーが大切。
特にダブルスではチャンスボールやポーチボレー以外では1発で決まることはありませんし、そんなチャンスは試合の中では少ないです。
レベルが上がれば上がるほど平行陣でのボレーのラリーが重要となります。
大事なのはラケットの面の向き、ラケットの動きは変えずに
強弱だけでボレーでのラリーが出来るようになることです。
用語解説
ポーチボレー
ラリー中にタイミングを見てボレーに飛び出すこと
ラリーのテンポを崩せるのでポイントにつながりやすい
平行陣
ダブルスで後衛が前に出て2人でボレーをする攻撃的なポジション
オープンコート
相手選手がコートの真ん中におらず、立っている位置からみてより幅広くコートのスペースが空いている状態。
ボールを打てる場所が広いので点を取りやすい
ボレーを安定させるコツ
ボレーにはハイボレー、ミドルボレー、ローボレーと三種類ありますが、
- 面の向きを変えない
- ラケットを振りすぎない
この2つが大切。
面の向きは手のひらの上にラケットの面を乗っけて、
そのまま手をグリップに滑らせていくといわゆる手のひらの感覚で打つことができます。
専門用語でいうとコンチネンタルグリップと言います。
またボレーといえど完全に振らないというのは物理的に不可能なので、必要以上に振らないということが大切です。
ハイボレー
ハイボレーはしっかり叩きつけて点を取ることと考えてるかもしれませんが、
言ってしまえばそれは誰にでもできます。
ハイボレーのポイントは深いロブの処理です。
ボレーカットともいい、スマッシュは打てないが相手にチャンスを与えないようにする攻めのつなぎを指します。
選択肢としては角度をつける、ロブボレーなどありますが、必要なのは相手のバックハンドボレーに深く返すこと。
そのためにはラケット面の固定が大切です。
どんなに叩きつけたくなっても、我慢してラケット面を真正面に向け動かさないで固定すること。
力の強弱をつけるだけで決めるボレーにも、攻めのつなぎにもなり、相手にコースを読ませないことにもつながります。
また、ハイボレーは力が入るのでどうしても大振りになりやすいですが、
ボールに当たった瞬間グリップを少し強く握ってラケットを止めたほうが、
反発を使って速いボールが打ちやすいです。
止める位置は面が真っ直ぐ正面を向いたところになります。
ミドルボレー
ボレーの中で一番使う頻度が高いですね。
ミドルボレーの安定に必要なのは、顔の真横にラケットをセットしたら動かさずに体ごとをボールにぶつけにいくイメージで打つこと。
面の向きは正面前向きです。
ミドルボレーは自由が効きやすいのでどうしても手打ちになりやすいです。
なので体で打つ感覚というのを覚えましょう。
コツはラケットヘッドが真上を向いた状態から動かさないこと。
これだけで手打ちは治ります。
ヘッドの位置を固定して崩さないようにすれば、体持っていかないと打てませんので(
フォア、バックともに同じです。
ローボレー
ローボレーに悩む方は多いと思います。
なぜならボレーの中で唯一ネットよりも低い位置で打つからです。
なのでボレーの中でラケットの面の向きはここで初めて変わります。
ネットより低いので正面向けてたらネットに行ってしまいますからね。
面の向きは斜め上45度になります。
ラケットを振らなければこれ以上上に向けなくてもネット超えます。
もう一つ大事なのが、ラケットヘッドは横ではなく上に向けること(ヘッドを立てると言います)
結構多いのがラケットヘッドが真横を向いてしまって手首の固定ができず、面がブレてのボレーミス。
手首のやわらかさは個人差があるので、真横から少しでもラケットヘッドの向きが少しでも上を向いていればOK。
ちなみに筆者は手首がかなりやわらかいので、普通のローボレーならヘッドはほぼ真上を向きます。
高低は腰を落として調整します。
上向きにすることで手首が固定されるので、
体でぶつからないとうまく打てなくなり、手打ちしなくなります。
またヘッドを上に向ければボールに大してグリップから入ることができるので、速いボールも簡単に返球できます。
(グリップから入らないとボールの勢いに負けてラケット弾かれるか、アウトします)
終わりに
まとめると
- ハイボレー・・・ラケットを振らずに止めることで反発を使う 面の向きは正面
- ミドルボレー・・ラケットを顔の横に固定して体でぶつかる
- ローボレー・・・唯一ラケット面を上に向けてヘッドは上向きで体でぶつかる
簡単にできる上達しやすい方法をまとめました。
もちろん、プレースタイルや体格によって打ちやすいポイント(力の入るポイント)は違いますので、
1番力の入る場所を見つけてくださいね!
共通してるのは
- 面の向き動かさない
- ラケットを振らない
- 手打ちにならないよう体でボールにぶつかるイメージ
これらは変わりませんので、ボレーが安定しない人は是非お試しを!